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パレンケ(前編)

ビジャエルモサへ行っておいてラベンタ公園だけ見て帰るようでは仁和寺にある法師と大して変わらない。州境を越えて隣のチアパス州に行けば、メキシコの数ある遺跡の中でもトップクラスの人気と実力を誇るパレンケ遺跡を見ることができる。遺跡好きなら見逃す手はないだろう。

場所はだいたいこのへん(Googleマップ)。地図をズームアウトして周りを見てみるとわかるが、陸路だとどこから行っても遠い。空港は閉鎖されているということでまさに陸の孤島である。

ビジャエルモサはそんなパレンケの近辺では一番大きな町なのだ。遠いと言えば遠いのだが、空港もあるし都会だしパレンケへのアクセス経路としてはわりと正攻法だと思う。バックパッカーな皆様におかれましてはグアテマラから川を渡って国境越え、という経路もございますが正直グアテマラ国境とか恐いイメージしかないし。

(グアテマラの思い出はこのあたり→ 1 / 2 / 3 / 4 / 5


ということで車で行きます。2時間半くらい

人んちの車に乗せてもらいましたみたいな光景になっているが、一応メキシコでは名の知られたADOという大手バス会社の路線である。行きは朝だったこともあってこのように空いていたが、帰りはだいぶ混雑して圧迫感があった。


これは帰り際に撮影

後ろにいた乗客の一人は「ADOなのに小さいワゴン車なんだよ…」と電話に向かって嘆いていた。ちなみに世界のトヨタ車だ。

パレンケの町から遺跡までは別のワゴン車に乗り継いで20分程度。メキシコ人乗客には不評だったトヨタのワゴン車だが、この乗り継ぎの車に比べるとずいぶんましだと思う。


別のワゴン。サファリパークのよう


遺跡そのものは非常によく整備されている

ここにいたるまでの道沿いの塀や看板には「EZLN」という文字がスプレーペイントで書かれているのをよく見かける。これはメキシコでおそらく唯一(?)現役の反政府武装勢力の名称。それを知っているとスプレーの文字もちょっと恐ろしげな雰囲気に見えてくるのだが、外国人観光客が襲われたとか巻き込まれたなどというような話は聞いたことがない。

観光コースを外れなければ怖い目にあうことはないと思う。ということで、遺跡の中へ。最初に目につくのが頭蓋骨の神殿と呼ばれる建物。


人が写ってるとスケール感が伝わることに気づいたので知らない人がフレームインしてもがんがん撮る

しょっちゅう中米の遺跡に行っているとこのたたずまいだけで「あ、マヤ文化圏来たな」と実感するようになる。奇跡体験アンビリバボーとかで「舞台設定は外国なんだけど日本でロケやってる再現ドラマ」を見ると「あ、これ日本で撮ってるな」と感じるのと同じようなものだろう。


上部の柱の下に頭蓋骨の彫刻がある。ウサギの頭と言われている

ちなみにマヤ文化圏というのは現在のメキシコ・ベリーズ・グアテマラ・ホンジュラス・エルサルバドルくらいまでを含む。マヤはアステカのように帝国を築いたわけではなくて、小規模な都市国家がぽつぽつと現れては滅びる、を繰り返していた。


有名なパカル王の墳墓が見つかっている碑文の神殿。遺跡かっこいい!ではなくて端正な趣がある建物だ。かっこよさで言うとエズナーの5階建ての建物みたいなジブリ的ごちゃごちゃ感があるほうがかっこいい

古代ギリシャとか、日本で言えば戦国時代なんかをイメージすると近いかもしれない。なのでスペイン語の解説文でも王のことを「王」という単語(「rey」といいます)ではなく、señor(領主)とかgobernante(統治者)などといった言い方で表している場合も多い。


向かいにある「宮殿」、おそらくこの遺跡内では敷地面積が一番大きい建造物。壁の崩落が未修復で残っている箇所が多いので、ごちゃっとした感じが出ている


宮殿の中庭。絶賛修復中


2010年の時点で今まさに神聖文字を彫り込んでいる


天体観測に使われたと考えられている塔。パレンケに限らず、他の遺跡でも天文台の形状は他の建物とちょっと変わっていることが多い。こういう垂直方向に細長い建造物はここでしか見られないものだ

長いので前後半に分けることにした。後編はこちら

  • tokine
  • 旅行記面白いです
  • 2010/11/20
  • rattus rattus
  • ありがとうございます。もうちょっと書きます
  • 2010/11/21

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