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カラクムル(遺跡)


カンペチェで出会ったねこ

シュプヒル編のつづき(前回はこちら)。そもそもなぜシュプヒルのような田舎町に来ようと思ったのか説明していなかった。

といってもぼくがわざわざ遠くまで出かけるときはたいてい遺跡だ。メキシコ南東部からベリーズ・グアテマラ・ホンジュラスにまたがるエリアはかつてのマヤ文明の中心地。シュプヒル周辺も遺跡1匹見たら30匹、くらいの勢いでそこらじゅうに遺跡、というか今でも居住者がいて栄えているエリアはシュプヒルくらいしかないのではないだろうか。


栄えていると言ってもそこそこですが

ということで到着日の翌早朝からさっそく遺跡ツアーに向かう。人口が少ないためかバスなどの公共輸送はなく、遺跡見学の足はもっぱらタクシーだ。お値段は交渉次第ということだろうが、「タクシーは高いからバスで行く」という選択肢が客の側にはないのでおそらくそんなに大幅には値切ってくれないんではないかと思う。時間よりもお金を節約したい人はそのへんで外国人バックパッカー風な人を探して相乗りしたほうがいいかもしれない。

ぼくは値段交渉みたいな営業スキルはまったく持ち合わせていないし、メキシコのほかの地域に行ったときも値切れたためしがないので、よほど吹っかけてこない限りは相手の言い値に乗るようにしている。今回は有名どころの遺跡2か所で800ペソ、追加で小さい遺跡を2つ回って300ペソ、合計8時間程度の貸切で1100ペソ(約6800円)。

ぼくが初めてメキシコに行ったころは1ペソ=10円だったが、そのレートなら1100ペソはちょっと躊躇するだろうと思う。ビバ円高、である。

ひとつめの遺跡はCalakmul(カラクムル)。ここは前々から行きたいと思っていた遺跡なのだがなにしろ情報が少ない。最盛期にはティカルパレンケコパンなどにも匹敵するような強大な都市国家だったはずなのだが地球の歩き方なんかを見ると囲み記事が一つだけというひどい扱いだし、読んでみるとカンペチェからツアーで行ったほうがよい、とか言われるというていたらく。いまさら戻るわけにもいくまい。

運転手さんによるとシュプヒルからカラクムルへは1時間半ほど。6時に出発して7時半には着く計算である。遺跡の開門は8時。って大丈夫か。


着きました

まだ係員がだれも来ていないのでゲート横の通路から入れ、お前が来ていることは後で俺から伝えておくから大丈夫だ、入場料も帰るときでいい、と運転手。このおおざっぱさ加減がメキシコの醍醐味である。

ゲートから遺跡のメイン部分まではうっそうとしたジャングル。エキゾチックでありながらどこか郷愁を感じる風景、と言って共感してもらえるかどうか。


こういう風景が好き

しかし蚊がすごい。集まってくるやつらを振り払おうとしたらカメラを落とした。


レンズを伸縮させる機構が破損。マニュアルモードではいっさいピントが合わなくなった

旅の序盤で出端をくじかれた形となったが、いろいろいじっているうちにデジタルマクロがいちばんましな写り方になるということがわかった。風景を撮るにあたってデジタルマクロというのも変な話だが、被写体を認識できるレベルにはなった。嘆いていても直らないのでここは前向きに行きたい。

以降、全体的にフォーカスが甘めのふんわりした雰囲気でお楽しみください。


デジタルマクロでの画像。特に周辺部のぼやけ方がひどいのだが、ひとつ前の写真に比べればずいぶんまし

遺跡の話に戻ろう。遺跡内の順路は短め・ふつう・長めの3つがあり、タクシーの運転手さんによると初めての人にはふつうコースがおすすめ、とのこと。休憩しながらゆっくり行けば3時間弱、急げば2時間ちょっと。


入り口付近にある案内板

カラクムルの都市国家が繁栄していたのはだいたい6~10世紀ごろ。グアテマラのティカルとは同時代だが、建物の雰囲気はティカルとは違ってエズナーに似ているような印象を受ける。


建造物13。ふつうコースで行くとこのあたりからスタートしたような感覚を覚えるが、イントロはぼくがカメラを壊したあたりで終わっていてすでに前半の山場だ

木が生い茂っていて開放感があまりないのはティカルに似ているかもしれない。それは古代文化の特徴ではなく、どちらの遺跡も自然保護区域内にあるために気軽に木を切れない、という共通点に由来する特徴だ。


中米の遺跡ではおなじみの球戯場も、上部が完全に崩壊して木に覆いつくされている。それでもこの向かい合った2つの方形だけでそれとわかるのが球戯場ならでは。


赤がふつうコース、青が長めコース

Gran Acrópolisと呼ばれるエリアに入っていく。アクロポリスという用語は古代ギリシャ文明のイメージが強いが、メキシコの考古学でもよく見かける。そういえば民族が一体となって一つの帝国を築くのではなく、小さな都市国家に分かれて争い合っていたところは古代ギリシャと古代マヤで似ていると思う。


案内板が一部撤去されていたのでこのあたりが曖昧だが、これは確か建造物15。前の石碑はかなり風化している。お金に余裕があればガイドつきツアーに参加してみるのもよいかもしれない

アクロポリスを出てもう少し進む、というか入口のほうへ戻っていく。中央広場という名前がついているこの先の一帯がこの遺跡いちばんのお楽しみだ。


建造物7。建造物の番号はだいたい発見された順番でつけていく

この建造物7に登ると、向かい側に見えるのが建造物2。このあたりからようやく開放感が出てくる。


遠景を撮ろうとすると容赦なくぼやける。ミニチュアのようなスケール感の写真に

強い日差しでカメラの液晶が見づらいせいか、撮っているときは「あれ、レンズが壊れてても意外と撮れるのか」と思っている。後で町に戻ってきて室内で確認してみるとがっくり、というわけだ。

で、上の写真の一番奥にぼんやりと見えるのが建造物2。登って見てみると明らかに向こうのほうが高いぞ、というのがよくわかる。もちろんあちら側に登るところがこの遺跡の後半の山場だ。


当たり前だが登る前に建造物7から下りなければならぬ。この下りでカメラを落とした人がいれば友達になりたい

ところでカラクムルというのはマヤ語で「2つの隣り合うピラミッド」という意味だそうだ。最初に発見された建造物1と建造物2にちなんでこの名前がつけられている。


建造物2。この写真もミニチュアっぽく見える


登っていく。そこにピラミッドがあるから


頂上からの眺め。どーん

どうしてもスケール感が出ないので気になった人は実際に現地まで足を運んでみていただきたい。成田から総移動時間を数えると実に20時間、それだけの価値はあると思う。


こちらの写真のほうが多少ましかもしれない

建造物2は現存する古代マヤ建築の中では2番目の高さ。頂上は55m、マンションでいうと18階建てくらいに相当する。周辺はひたすら熱帯のジャングルが広がる平地なので、ビューポイントとしては最高。

戻ってみると入場料のことは運転手さんがうまく話をつけていてくれたようで、後払いでスムーズに通過できた(そういえばすっかり忘れていた)。このまま最初の800ペソのツアー代に含まれる2番目の遺跡、バラムクへ向かいます。


遺跡の入場料とは別に、自然保護区入域料が28ペソ(約170円)。「このあたりは何をするにもとにかく金だ」と運転手さんがやさぐれてたのがちょっと気になった

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